こんにちは、かわちゃんです。ただいま、2月といえばバレンタインということで、Fusion 360でチョコレートを3Dモデリングしよう企画をしております♪今回紹介するのは、シートメタル機能を使って箱を作る方法です! この箱をモデリングしていきますよ。

箱なんて簡単過ぎ?
いやいや、これシートメタルで作ってて・・・角、めっちゃリアルじゃない?笑

前までの記事でギザギザの紙カップの作り方、ハートのチョコレートの作り方(スカルプト利用)を紹介しました。 Twitterにて作ってみた!というコメントをいただき、嬉しく思っています^^ 箱も作ってぜひ組み合わせてみてください♪
・ギザギザの紙カップの作り方
・ハートのチョコレートの作り方

シートメタル機能ってどんなもの?

さて、今回使うシートメタル(板金)機能。厚みのある板を折り曲げたり、丸みを付けたりして作っていくモデリング方法です。使ったことがある人は少ないのではないでしょうか。私もあまり使いません(笑。ですが、使えればモデリングの幅が広がりそうです。イメージがつかない人のために、動画を紹介するとシートメタルはこんな感じ。

シートメタルにレッツトライ♪

それでは、さっそくFusion 360を立ち上げて、シートメタルのモードに移動しましょう。左上の[モデル]と書いてあるところからモードが選択できます。

まずは厚紙の設定を用意しましょう

シートメタル機能は名前の通り、金属の板を扱うので、チョコが入ってる箱のような厚紙ほど薄い材料は用意されていません。ですので、まずは厚紙の設定を用意します。

[修正]>[シートメタル規則]を開いて、[+(既にある素材の横についている小さいアイコン)]をクリックし、新しい素材を登録します。このような数値とルールを設定してみました。んー、厚さとK係数以外の意味がよく分かってないんですが、上手くいったからこれでいいだろう(適当) 板金マスターの方いらっしゃいましたら、その他のパラメーターについて教えて欲しいです。

薄めの厚紙(なんだか言葉が矛盾している気もするが)を準備しますよ

いよいよここから箱作りです

まずはスケッチを行います。ここはいつものモデルモードでやるスケッチとほぼ同じですね。[スケッチ]>[長方形]>[中心の長方形]で、上の面に130mm×130mmの正方形を書きました。(寸法は前回作った紙カップが直径50mm程度だったので、このくらいにしています。)

次に、[作成]>[フランジ]を開きます。さきほど描いたスケッチの囲まれた部分をクリックすると、板ができます! ここで、忘れずに[シートメタル規則]の欄で、先程作った設定を選びましょう。

もう一回[作成]>[フランジ]を開きます。今度はさきほど作った板の4辺のエッジを選択すると・・・、折り曲げて、引き出せます![高さデータム]と[曲げ位置]はどちらも外側にしました。この設定によって、寸法を素材の内側でとるのか外側でとるのかが変わってきます。

60mmにしてたら深すぎたので、30mmで作るといいですよ(苦笑

続いて、[作成]>[フランジ]で、2つのエッジを選択して、内側に5mm引っ張り出します。今度は [高さデータム]と[曲げ位置]はどちらも内側 にしました。曲げた面の上面が隣の面とぴったりになります。

曲げ位置で素材の厚み程度、できあがありが変化します

再度[作成]>[フランジ]で箱の内側の面を作ります。今度は[高さ]を29.6mm(底面と干渉しないように)、外側・外側を設定します。

サクサクっと形ができてきて、シートメタル楽しい!

もう[作成]>[フランジ]に慣れてきたのではないでしょうか。今度は今の続きの面となる、この部分。

今作った面の角を切り取ります。[修正]>[面取り]をしましょう。あ、なんかそれっぽくなってきましたね。

残りの2つの面についても、折り曲げていきます。まずは[作成]>[フランジ]で厚紙の厚み分の0.20mm伸ばします。これで最初に曲げた部分よりも上になる位置に折り曲げることができます。これをやらないと干渉してしまい、エラーになります。

さきほどもやったように、箱の中側に5mm引っ張り出します。

完成まであとちょっと♪

完成まであとちょっとなんですが、ここが少し難関でした。ちょっと工夫しないと次の面が作れないんです(汗。さきほど作った面の断面に長方形をスケッチし、少し押し出しをするという手法をとります。

フランジでT字型に面が出したいが、このままではできないので、押し出しをひと手間。
面を継ぎ足したいところの断面に[スケッチ]>[長方形]で長方形を書きます。スライスにチェックを入れると、スケッチする面よりも手前にあるボディが非表示になり、スケッチが書きやすいです。
[作成]>[押し出し]でちょっぴり押し出します。0.5mm押し出してみました。[操作]は結合にして一体化しましょう。

もう一方の面にも同じように長方形をスケッチして、ちょっぴり面を突き出しておきます。そうしたら、後は最初の方にやったやり方と同じ。[作成]>[フランジ]を2回(青矢印、赤矢印)繰り返します。

[修正]>[面取り]で底面の上で折り返した面の角を切り落とします。続いて[修正]>[フィレット]で上面のとがっているところを丸くしたら・・・完成!

展開してみる!!

特に意味はないけど、わくわくするので、展開してみます。[修正]>[展開]をクリック。[固定エンティティ]に底面(一番大きい面)を選んで、すべての曲げを展開にチェックを入れました。固定エンティティに選んだ面を基準として展開してくれます。

お~。開いた~~~!!嬉しい!

展開したあとは、上の方に[面の再折り曲げ]ボタンが現れるので、それを押せば元通りにできます。

Fusion 360でバレンタイン!完成!

これで紙カップ、チョコ、箱がそろいました。データをまとめてレンダリングをしたら、ハッピーバレンタイン♡ データを他のデータと一緒に読み込む方法は、ハートのチョコの作り方のページで紹介しております^^
・ギザギザの紙カップの作り方
・ハートのチョコレートの作り方

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九州大学大学院所属。 Fusion 360の元学生アンバサダー。 レーザーカッターとか、3Dプリンターとか使って何かおもしろいことができないかなぁ~と考えながら、 そこら辺を漂っている。睡眠時間は長めだが、あまり育ってはいない。