こんにちは、かわちゃんです。この記事では、Fusion 360の透明、半透明素材について書きます。レンダリングの参考になれば幸いです。

透明・半透明素材を使いこなしたい

私は以前に、ぷるぷる透明なお菓子をFusion 360でモデリングしてみたことがあるのですが、そのときに透明・半透明の素材って設定が難しいなぁ、と感じました。

たんに透明で透き通っている信玄餅の部分はすぐに上手くレンダリングできました。しかし、半透明のお茶がなかなかうまく行かなかったのです・・・。濁らせようとすると、緑色が黒っぽくなってしまったり、お茶にしては向こう側が見えなくなってしまう・・・など、パラメータ設定の難しさを感じました。

そこで、今回、透明・半透明素材のパラメータがどのような役割をしているのか、実験してみましたので、その結果を公開いたします!!

透明素材の[粗さ]

まずは透明素材の[ ガラス(窓)]を使って[粗さ]の比較をしてみました。円柱のサイズは直径20mmです。

[粗さ]が0の状態がデフォルトです。 [粗さ]が0 では、透き通っており、後ろの素材が見えますが、[粗さ]が1に近づくにつれて、くもった感じになり、後ろが透けなくなることがわかりました。触るとカサカサしてそうな見た目になっていきます。また、色も黒っぽくなるようです。

透明素材の[吸収距離]

続いて、 透明素材の[ ガラス(窓)]の[吸収距離]の比較をしてみました。 円柱のサイズは直径20mmです。

[吸収距離]は値が小さいほど黒く、大きいほど色が抜けた感じになるようです。素材の透明度と表面のツルツル感は変わらないようですね。

半透明素材の[粗さ]

今度はプラスチック素材の[PAEK(ベージュ)]を使って、半透明素材のパラメータを比較します。円柱は同じく直径20mmです。まずは[粗さ]を変えてみました。

真ん中の[粗さ]0.447がデフォルトの値です。粗さが小さいほど、ツルッ、テカッとした感じ、大きいほどマットな質感になるようです。透明素材と違い、色味の変化はそこまで感じられません。

半透明素材の[半透明の深度]

続いて、[半透明の深度]を変化させてみました。

デフォルトは右から二番目の0.2mmです。[半透明の深度]は値が大きくなるほど、透ける距離が長くなるようですね。0では不透明な感じですが、1mmでは少し表面が透けている感じに見えます。
10mmではちょっと黒ずんで見えます。[半透明の深度]は大きくすると、より透明になるけれど、色味が黒くなるようです。触りすぎた柔らかマスコットみたいな黒ずみです(笑

まとめ

透明・半透明素材における[粗さ][吸収距離][半透明の深度]について、値を変えてレンダリングしてみました。

[粗さ]は表面のツルツル感と関係があり、透明素材では色味にも影響があるようです。[吸収距離]は透明素材での色の抜け具合に関係しています。 [半透明の深度] は半透明素材の表面の透けに関係しており、やり過ぎると黒くなる!ということが分かりました。

うーーーん!レンダリングも奥深いですね。それではまた!

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九州大学大学院所属。 Fusion 360の元学生アンバサダー。 レーザーカッターとか、3Dプリンターとか使って何かおもしろいことができないかなぁ~と考えながら、 そこら辺を漂っている。睡眠時間は長めだが、あまり育ってはいない。